学校における法律トラブルQ&A④

Q 高校1年生の息子が学校(野球部内)でいじめを受けているようなのですが、学校に報告しても対応してくれません。どうすれば良いでしょうか?

 

A まず、いじめというのは通常学校(教師)に隠れて行われるため、学校側は基本的に何も事実を把握していません。次に、学校は建前上、決めつけをせずに、どの生徒に対しても平等な対応をしなければなりません。いじめの問題を考える上では、私はこの2点を念頭に置くことが非常に重要であると考えており、学校へのアプローチ方法は、この2点を前提にして進めていかなければなりません。

そうすると、まずいじめがあったというには、学校側にいじめの現場を押さえさせるか、いじめの証拠となるものを提示しなければなりません。これらを提示せずに報告しても、いじめであるとはまず認定してもらえず(学校側はいじめた側も平等に考えなければならないため)、認定してもらえないためにこちらも学校への信用を失い、学校側との関係が悪くなってしまうというケースが多いです。

証拠を押さえるというのは少し難しいようにも思われますが、昔のいじめと違い、今のいじめは、LINEを中心としたスマートフォンがその中心的な手段となっています。例えば、生徒同士のグループLINE上で、笑いものにされたり、無視されたり、恥ずかしい動画をアップされたり、ひどいものだとコラージュ写真を作って載せられたりします。これらの書き込み、投稿を消される前に保存しておくことが極めて重要になります。そういった客観性の高い証拠を伴い、学校側に報告することで、学校側は初めていじめの事実を疑います。

本ケースであれば、野球部に当該生徒を仲間はずれにした形(LINE外し)のグループLINEが存在する可能性が高いため、いじめに敏感な学校であれば、他の野球部員のスマートフォンをチェックする可能性もあります。そこまで行けば、ほぼいじめの事実を認めてもらえるでしょう(上記のような決定的なものでなくとも、LINEは中高生の生活に完全に入り込んでいますので、野球部やクラスの誰かしらは、そういった内容を含むLINEの書き込みを持っているはずです。)。

証拠を集めて提示しても、冗談でやっているだけだとして、いじめであると認定されない場合もありますが、学校側は少なくともいじめたとされる生徒、野球部員、同級生に事情聴取をするなどして対応しなければなりません。公立の学校であれば、教育委員会との関係で、教委を納得させるだけの説明(いじめではないことの説明)もしなければならず、かなりのプレッシャーにはなるので門前払いのような対応を受けることはありません。

このように、いじめの問題においては、学校側はいじめの存在を何も知らないこと、被害者・加害者とされる生徒を平等にみるので被害者の申告のみを鵜呑みにはしないということを十分に認識した上で、学校を動かすような証拠を集め、的確な説明・報告を行うことが解決への第一歩となります。

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