学校における法律トラブルQ&A

これまでマンション管理やテレビ番組制作、芸能プロダクションの法的問題につきQ&Aのコーナーを作って解説してきましたが、当事務所が他分野で力を入れている学校問題についてもQ&Aで紹介していきます。

 

Q 私は私立の高校で教師をしていますが、先日、生徒たちが全然言うことを聞かないのに腹が立ってしまい、生徒の胸倉をつかんでしまいました(生徒を叩いてはいません)。そうしたところ、後日生徒の保護者が学校に来て、担任の先生に胸倉を掴まれて叩かれたと怒鳴り込まれました。

校長先生や学年主任の先生は、私に生徒と保護者に謝罪するよう言ってきていますが、私としては、自分に全く落ち度がなかったとは言いませんが、叩いてもいないのに叩いたことを認めて謝ることはできません。どうすればよいでしょうか。

 

A 学校における法律トラブルは、学校側と生徒側という大きな対立構造がありますが、相談者のように教師にも学校とは別の言い分がある場合があり、その場合には学校対生徒だけでなく、教師対生徒、教師対学校という対立構造も生じます。このような場合には教師は学校にしたがって動くか、自分の考えを貫き学校と対立することも辞さないとするか選択しなければなりません。

事例において相談者がまずすべきことは、学校(校長先生や学年主任)とよく話し合うことです。学校側がどこまで自分を守ってくれるのかを確認することです。学校と良く話し、叩いていないという自分の言い分を信じてくれるということであれば、自分の言い分を貫くべきです。学校全体で聴き取り調査などを実施すれば真実が明らかになるケースは多いでしょう。

問題は学校が信じてくれない、または、信じてくれてはいるが大事にしたくないために謝罪を命じる場合です。自分の考えを貫くことと、学校の命令に背くことにより生じる不利益を天秤にかけなければなりません。このような場合にこそ、学校側とよく話し合う必要があります。安易に謝罪することの危険性につき十分に話し合うことが重要です。叩いたのが事実でないにもかかわらず謝罪することで、生徒(周りで見ていた生徒も含め)は、保護者が出ていけば学校は謝ると理解し、今後さらに言うことを聞かなくなってしまい指導ができなくなってしまいます。そうなれば、今後もっと大きな問題が起こってしまうかも知れません。謝罪をすればその問題だけは解決できるかも知れませんが、長い目で見れば正しいとは限りません。目の前の生徒(保護者)だけでなく、そういった今後のことまで十分に考慮しての判断なのか、よく確認しましょう。相談者が、学校との話し合いにより納得のいく回答が得られない、学校と利害対立してでも主張を貫き通したいという判断に至った場合には、弁護士が入り相談者の権利・利益を守ります。

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