大沢樹生裁判について

本日、俳優の大沢樹生が長男は実子ではないとして親子関係不存在確認を求めた訴訟につき、親子関係の不存在を確認する判決が出ました。この判決に関し、フジテレビ「みんなのニュース」から電話取材を受けました(当初はカメラ取材を予定していたので、電話に変わって一安心です)。確認できていませんが本日オンエアされたとのことです。

判決のポイントは、長男が生まれたのは結婚から200日目で、妻が婚姻中に妊娠した子は夫の子で、結婚から200日経過後に生まれた子は婚姻中に妊娠したと推定するとした民法772条の嫡出推定という規定が及ばないケースであった点、大沢さんと長男の間には血縁関係はないとするDNA鑑定の結果だと考えられます。

親子関係不存在が確認されると、これまで親として子のために支払ってきた養育費を返せといえるのかどうかが問題になることがあります。親子関係不存在の場合、もともと親子ではなかったわけですから、養育費の支払義務は本来ないはずであり、養育費の返還を請求できそうに思えます。しかし、これまでの裁判例では、返還請求を認めたものもあれば、認めないものもあるようです。返還請求を認めなかった裁判例の1つである東京高裁平成21年12月21日判決(判時2100号43頁)は、(だいぶ簡略化して紹介しますが)これまでずっと良好な親子関係を築いてきていたこと、子供の成長過程を通じて父親は金銭には代えられないほどの喜びや感動を得たこと、養育を受けた子供に責任はないことなどを理由としています。法律上の理屈というよりもやや価値判断に近いような内容ですが、言っていること自体は正しいと思いますし、世間の常識ともずれていないと思います。

親子関係の存否は、このような養育費の問題をはじめ、相続権の問題や慰謝料請求も関わってくるので、この判決が出ただけで全て解決する訳ではなく、今回のケースでも今後どのような展開を見せるのか注目されるところです。

 

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