AD時代のこと④

AD時代の食事といえば弁当と店屋物です。家でも店でも食べないという点では共通していますが、AD時代の私からすれば両者は全くの別物でした。

 

まず、弁当の日=番組が弁当を人数分注文してくれてタダで食べれる日ということです。そういう番組だと、アシスタントプロデューサー(AP)がついており、番組制作の内容に直接関係のない雑用を担当してくれるので、弁当の注文もしてくれます。なので、労せずタダで食事にありつけるのです。しかも、余った弁当はよく食べそうな若いADにという暗黙の了解があり、当時かなりの大食いだった私が大体もらっていました(これはほんと嬉しかった!)。さらに、テレビ局で注文する弁当はクオリティが高く、浅草今半とか金兵衛とか良いところのものなので、弁当といってもかなり贅沢でした。

対して、店屋物の日は、ADの私が番組のスタッフ全員に確認して注文しなければなりません。弁当を出すような制作費のない番組ですから、APもおらず、雑用は全てADがやらなければなりません。法曹関係者もそうですが、テレビ関係者はちょっと変わったこだわり派が多く、注文が大変細かいのです。麺類だとゆで方とかネギの量とか、丼ものだとタレの量とか、ひどいときはカレーの器が気に入らないから別のプラスチック容器に入れてきてほしいとか。それに、皆が同じ場所にいるのではなく、あるディレクターは編集室に、別のディレクターはスポーツ部にいるなどバラバラなので一気に注文を取れません。こんなに面倒なのに加え、食事代もかかるし、弁当と違って余ることもありません。しかも、弁当に対する店屋物の優位性は温かさだと思うのですが、皆業務に追われていてすぐには食べれないので冷めてしまいます(麺類だとのびてしまうので悲惨です)。良いとこなしです。

ということで、AD時代の私は、弁当大好き店屋物大嫌いでした。

 

また、AD時代、というよりテレビ業界の食事といえば、異常なまでの早食いが特徴です。大概のADやディレクターは、普通の大きさの弁当なら3分、遅い人でも5分以内に食べます。私はもともと食べるのが早かったのですが、テレビ局でさらに鍛えられて早くなり、今でもかなり早い方です。

こんなに早食いを求められるのはテレビ業界くらいだろうなと思っていたのですが、そんな体に悪いことをする業界がもう1つありました。それが法曹界=弁護士です。

去年まで所属していた事務所のボス弁護士は、年齢は60代後半ですが早食い自慢の私とほとんど変わらないスピードで食べます。一緒に事務所をやっている札幌代表の中村弁護士に至っては私より早いように思います。他の弁護士も早い人が多いです。どうやら早食いはこの業界にも必要なスキルのようなので、AD時代に鍛えてきて良かったのかもしれませんね。

 

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