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血圧測定モニターの事件について

先日、女性雑誌から電話取材を受けました。19日発売の号にほんのちょこっとだけコメントが掲載される予定だそうですが、まだ確定ではないようです。確定したらHPのトピックスでお知らせします。

題材は、先日追送検されて捜査が終了した、血圧測定モニターのアルバイトと偽って集めた女性に酒などを飲ませて抵抗できなくしてわいせつな行為をし、さらにその行為を撮影した動画をインターネットのアダルトサイトに売り渡し、2011年からの約2年間で1000万円以上を売り上げた(被害者は100人以上といわれています。)という事件についてです。

この手の個室に女性を連れ込み酒や薬や他の方法で無抵抗にしてわいせつ行為を働く事案は昔からあります(マッサージ師、占い師、モデルの写真撮影を理由に個室に連れ込むなど)が、近年は手口が多様化、巧妙化してきているように思います。本件はアダルトサイトを参考にした犯行だというが、その手のサイトでは、女性を反抗できない状態にする手段はいくらでも紹介されています。本件も、新聞チラシという比較的信用を置きやすい方法で宣伝をしているし、情報によれば、家族や友人と同伴でもOKと書かれていたといいます。これでは疑うのが難しくなってしまいます。SNSにより情報発信手段が激増し広告費をかけなくても人を集められてしまうことも、この手の犯罪を助長していると考えられます。また、本件はまさにそうですが、動画・画像を撮られて不特定多数に公開されてしまうという2次被害は、将来にわたってずっと続いてしまう可能性のある極めて甚大なものです。

巧妙化しているこの手の犯罪を完全に予防することは難しいですが、できることはあります。この手の犯罪は、個室に連れ込まれてからでは対応は難しい(力ずくのケースもあるし、気付かない内に薬を入れられるなどされてしまえば抵抗はできない)ので、個室に連れ込まれる前の段階でいかに注意できるかが勝負だと思います。まず、本件の場合、血圧測定を個別に温泉で行うというシチュエーションは明らかにおかしいでしょう。サンプルをとるだけなら、どこかの大部屋に大勢を集めて一度にというのが最も合理的なはずです。また、本件以外の場合でも、医師免許など資格を確認したり、会社を調べたり、確認すべき事項はあります。先ほどインターネットがこの手の犯罪を巧妙化させている旨述べましたが、逆にネット情報は、これを予防するのにも役に立ちます。マッサージや占い師などであれば、口コミを調べることができます。ちなみに、本件の事例はヤフー知恵袋に数年前に詐欺ではないのか?として挙がっていました。これを調べていれば予防できた可能性もあります。友人や家族に話してみるのも大事です。

十分な注意をしていても被害に遭ってしまった場合、被害に遭われた方のお気持ちからすると簡単なことではありませんが、すぐに警察に行き証拠が散逸する前に捜査を開始してもらうことが大事です。特に飲酒させられた事案では飲酒量などを残しておく必要があります。また、早期に弁護士を頼ることも重要だと思います。弁護士は告訴や損害賠償請求など、犯罪被害者のための活動を行っています。当事務所では、私も担当しておりますが、特に札幌オフィスの中村・奥野両弁護士はそのスペシャリストであり、多くの被害者の方々を支援を行ってきております(東京オフィスでもテレビ会議により彼らによる法律相談対応が可能です)。その事例においてとるべき対応を迅速的確にアドバイスすることが可能です。弁護士に頼む場合、高額な報酬を支払わなければならないと心配される方もいらっしゃるかと思いますが、日弁連が実施している犯罪被害者法律援助制度を利用するなどにより、無料で弁護を受けられる方法もあります。心情的に難しい面があるのは重々理解しておりますが、弁護士を利用されることが望ましいと思います。

 

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