土曜日電話無料相談

先週から当法人で土曜日の昼に電話無料相談を受け付けるサービスがスタートしました。まだ試験的な段階ですが、ご利用者様の反響を見ながら正規のサービスとするか見極めていく予定です。

高円寺の法律相談会もそうですが、いま実際に裁判を起こされているなど差し迫った状況にはないものの、そろそろ問題が表面化しそうなので、無料であれば一度話を聞いておきたいという方もいらっしゃると思いますので、この機会に是非ご相談いただければと思います。

詳細は下記のリンクから入っていただき事務所HPにてご確認下さい。今週は私が当番ですのでお電話お待ちしております。

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高円寺パル商店街無料法律相談会

今月は裁判の予定と重なってしまい、無料法律相談会は開催できませんでしたが、来月からはまた第2火曜日の午後1時から4時まで、高円寺パル商店街の振興組合事務所3階にて無料法律相談会を開催いたします。

この相談会をはじめてもう3年になりますが、普段当事務所にご相談に来られないような方々がご相談に来られるので非常に新鮮な気持ちで相談を受けています。ご相談者様の層としては専業主婦の方が多いように思います。地元高円寺や中野にお住まいの方であれば移動と相談時間を合わせても1時間以内で済みますし、費用もかからないので、色々な意味で気軽にご相談いただける場になっているように思います。

専業主婦の方はもちろんですが、高円寺は学生の街ですし、飲食店や古着屋など商店も多いので、幅広い層の方々の目にとめてもらえるよう今後も引き続き頑張ってまいります。

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不動産をめぐる法律トラブル⑤

Q 住んでいるマンションの更新時期が近づいているのですが、物件も古くなってきているので賃料の値下げを要求しましたが賃貸人に断られました。インターネットで調べたところ、同じ建物の同じ間取の他の部屋は1万円以上安く貸しに出されるので何とか他の部屋と同額まで値下げをさせたいのですが方法はあるのでしょうか?

 

A 賃借人は賃貸人に対し、一定の条件を満たした場合には賃料減額を請求することができます(借地借家法32条)。具体的には、①土地若しくは建物に対する租税その他の減額、②土地若しくは建物の価格の低下その他の経済事情の変動、③近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときに請求できます。このケースでは建物が古くなっているので①②に該当する可能性があり、また、インターネットの情報からおそらく③に該当します。

もっとも、本ケースでは賃貸人が賃料減額を拒んでいます。このような場合には、賃借人は裁判所に賃料減額の調停を起こすことができます。法律により、裁判ではなく、まずは調停を起こさなければならないと定められており、賃貸人と賃借人がよく話し合うことが求められています。

本ケースでは、賃料減額調停において、賃借人は同じ建物・間取の他の部屋の賃料の情報を提出し、また、建物の価格の変動を賃貸人に提出するよう求め、賃貸人は他の部屋との賃料の違いの合理性等を主張していきながら、相当な賃料を定めていくことになります。いまはインターネット上で家賃の情報は簡単に分かりますし、物件の価格の推移も簡易的なものであれば調べることができるので、この賃料減額調停は利用し易いものになってきているのではないかと思います。

 

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不動産をめぐる法律トラブル④

Q 引っ越しをすることになり賃貸物件の貸主に預け入れていた敷金が返還されるものと期待していたのですが、色々と直さなければならないところがあるので敷金は返還できないと言われました。特段粗い使い方をしてきたわけでもないのに、敷金は返ってこないのでしょうか。

 

A この問題は、賃借人は物件を退去する場合に、どこまで原状回復義務(すなわち、借りた時のきれいな状態に戻して物件を明け渡すこと)を負うのかという問題です。

基本的には、賃借人は借りた時の状態に戻して物件を返さなければならないのですが、何年も住んでいれば物件が劣化していくのは当たり前であり完全に元の状態に戻すのは不可能ですし、普通に使っていて古くなっていく分を賃借人に責任を負わせるのもおかしな話です。そのため、普通に使っていて古くなった分(通常損耗)については原状回復義務はないとされています。これに対し、通常損耗ではない、賃借人の使い方が悪かったために損耗した分(特別損耗)については原状回復義務を負います。

通常損耗と特別損耗の具体的な区別については、国交省からガイドラインが出されている(国交省のHPからダウンロードできます。)のでそちらをみて確認する必要があります。例を挙げると、家具を置いたためにできた跡や日照による壁の変色等は通常損耗に該当するとされています。このケースでも、何を直さなければならないのかを賃貸人(管理会社)に確認し、特別損耗に該当するものなのかどうかを検討する必要があるでしょう。

また、たまに賃貸借契約の内容として通常損耗についても賃借人が原状回復義務を負うとされている場合もあるので注意が必要です。過度な原状回復義務を負わされる可能性がないかどうか、契約時に確認しておくことも重要です。

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不動産をめぐる法律トラブル③

Q 賃貸借契約によりマンションの一室を貸していますが、半年後に契約期間が満了となるので契約を終了したいと考えているのですが、仲介業者から契約終了はできないと言われました。契約書には間違いなく契約期間は半年後とされているにもかかわらずなぜ終了できないのでしょうか。

 

A 賃貸借契約の内容は、契約書のみによって決まるのではなく、借地借家法という法律により決められます。借地借家法には、貸主が借主に期間満了の6か月前までに契約を更新しない旨を述べ、かつ、契約を更新しないことにつき「正当な事由」がある場合にのみ、賃貸借契約は終了となると定められています。仲介業者がいうのは、おそらくこのケースでは「正当事由」が存在しないため契約終了できないということでしょう。

「正当事由」があるかどうかは、①賃貸人及び賃借人が建物の使用を必要とする事情、②建物の賃貸借に関する従前の経過、③建物の利用状況及び建物の現況、④建物の明け渡しと引換えに賃借人に対してなす財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して決するとされています。

①は賃借人と賃貸人のどちらがその賃貸物件の使用を必要としているのかを比較して判断します。通常は実際に住んでいる賃借人の方が現に建物を使用する必要があると言えるため、建物が老朽化していてこのままでは倒壊等安全面で支障が生じる可能性がある場合や、賃貸人自身が生活に困窮していて、賃貸目的物に居住したり建物をすぐに解体して土地を売却しなければならない場合等、賃貸人の方により高い必要性が認められるのは、例外的なケースに限られます。

また、問題になりやすいのは④=立退料です。基本的には「正当事由」の有無は①から③により判断されるのですが、立退料支払の提示がある場合、その金額が十分な金額である場合には、補完的に「正当事由」の存在を認める方向に働きます。立退料は、引っ越し代、次に住む家の初期費用、店舗の場合には営業補償など様々な要素を考慮して決められますし、上記の補完的な要素である以上、ケース毎に①から③の事情によりどれほど立退料による補完が必要かは変わってきますので、あまりはっきりとした相場はありません。

賃貸人側の立場で考えた場合、まずはこのように6か月前までの通知を行う必用があることと、「正当事由」が必要であることを良く理解していただくことが必要です。そして、期間満了により賃貸借契約を終了したいと考える場合には、上記のとおり「正当事由」が認められるケースは限定されており、契約終了が難しいことを十分に念頭に置いた上で、通知の期限である6か月より前に、正当事由を構成できる要素がどのくらいあるかを弁護士等専門家にご相談の上見極め、要素が足りなければ立退料を用意した上で、更新しない旨の通知を送り、賃借人と協議しながら円満に契約を終了させることを目指すべきでしょう。

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不動産をめぐる法律トラブル②

Q 家賃滞納を理由に建物明渡を求める場合の手続の流れについて知りたいです。

 

A 弁護士にご依頼いただいてからの一般的な流れにつき説明いたします。

まず、賃料不払のため賃貸借契約を解除する旨を書面で通知します。実務上は内容証明郵便にて送付するのが一般的です。具体的には、未払賃料の支払を期限を設けて請求し、期限までに支払がない場合には契約を解除するという内容の文面です。

この内容証明郵便に対し、賃借人から反応がない場合や立ち退いてくれない場合には後述するように訴訟を提起することになるのですが、賃借人から反応があり、話し合いが可能な場合にはすぐに訴訟提起するのではなく話し合いの機会を設けます。具体的には、引っ越し先探しの状況等を確認しつつ明渡の期限を決める、滞納分については分割払いの合意をする等です。話し合いがまとまれば、合意書を作成し互いに署名押印をするか、ケースによっては公正証書を作成します。

賃借人との交渉の余地がない場合には民事訴訟を提起します。裁判は、はっきりと白黒をつける「判決」により終了することもありますが、裁判上でも賃借人と話し合いをすることができるので「和解」により終了することもあります。和解により終了した場合には、上記の裁判前の交渉で明渡の話がまとまった場合と合意書や公正証書と同じような内容の和解調書が残ります。

和解ができずに判決になり、勝訴判決を得た場合には、賃借人はすぐに建物を明け渡さなければならないのですが、明け渡さずに居座る賃借人もいます。そういう場合には明渡の強制執行という手続をとることになります(裁判所を使った手続ですので、裁判同様通常は弁護士に委任して行います)。強制執行手続をとると、裁判所が強制的に明渡を断行しますので、賃借人自身も賃借人の所有物も強制的に建物から出されることになります。

以上が標準的な流れになります。

強制執行まで行う場合には、最初に弁護士に依頼してから実際に明渡の強制執行が終了するまで1年近くかかります(事案により差がありますが裁判だけでも通常は半年くらいはかかります。)し、強制執行手続には数十万の費用がかかります(明渡を求める建物の広さや中の物の多さ等によって変わります。)ので、多少賃借人の要求を呑んででも、できる限り強制執行までいかずに早期に任意の交渉や裁判上の和解の段階での明渡の合意を目指すべきです(もちろん事案毎に判断は異なりますので、明渡の問題を抱えていらっしゃる方は、この文面を鵜呑みにせずに実際に弁護士にご相談下さい。)。

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不動産をめぐる法律トラブル①

昨年後半から、不動産をめぐるトラブルのご相談、受任が多くなっております(マンション問題のご相談はずっと多いのですが、マンション以外の不動産トラブルのご相談も増えています。)ので不動産トラブルについて何回かに分けてちょっとQ&Aにして整理してみたいと思います。

 

Q 家賃を支払わない賃借人がいて困っています。賃貸借契約書には、家賃を滞納した場合には契約を解除できると記載されていますので、契約を解除して出ていってもらうことはできるのでしょうか?

 

A 賃貸借契約では、賃借人は賃貸人に対し家賃を支払う義務を負っていますので、滞納があれば債務不履行となります。そして、本ケースにおける賃貸借契約書によれば、家賃の滞納があった場合には契約を解除できることになりそうです。しかし、以下に説明する信頼関係破壊の法理の存在により、賃貸借契約の解除はそう簡単には認められません。

信頼関係破壊の法理とは、賃貸借契約のように継続性があり当事者間の高度な信頼関係を基礎とする契約においては、当事者間の信頼関係を破壊したといえる程度の債務不履行がなければ契約を解除することはできないという法理です。単発の契約ではなく、継続的な契約をしようと考える場合、その両当事者は、互いに高度な信頼関係を有していると考えているのが通常です。にもかかわらず、少々の債務不履行があっただけで契約を解除できるとすると、契約を継続的に存続させたいという両当事者の合理的意思に反します。そのために、賃貸借契約のような継続的な契約の場合には、信頼関係が破壊されるほどの重大な債務不履行がある場合にのみ契約が解除できるとされているのです。この信頼関係破壊の法理は、法律に明記されてはおりませんが、判例・実務で広く認められている考え方です。

この法理によれば、滞納が1か月あったくらいでは契約解除・明渡は認められず、3か月から6か月くらいの滞納があって(信頼関係が破壊されたかどうかは、賃料の滞納期間だけでなくその他の要素も総合的に判断されます。そのため、何か月までは滞納しても良い、何か月を過ぎると解除が認められるという定型的なものではありません。)初めて解除が認められることになります。本ケースでも、滞納につき賃借人に支払を催告し、それでも何か月にもわたって賃料を支払って来ない場合に初めて解除・明渡が認められることになります。

賃貸人の立場から考えれば、契約書に解除できると書かれているにもかかわらず解除できない訳ですからこれは思わぬ落とし穴です。賃料滞納があった場合には、早期に弁護士に相談するなどして、解除までの見通しを立てておくことが重要となります。

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